発達障害者の考える、特別支援はこうだ!

発達障害について、当事者の立場からつぶやいていきます。

偏食の対策、これでバッチリ!~その1~

以前の記事で発達障害と身体の弱さについて書きました。

今回は、発達障害で食にこだわり(偏食など)がある子への対応です。

 

  1.  無理に食べさせない
  2. サクサク派?ねっとり派?
  3. 食べ物の出所を教えてください。
  4. まとめ

 

1無理に食べさせない

 絶対に無理に食べさせないでください。

意外かもしれませんが、このことをまず徹底してください。栄養は二の次です。

何故なら、偏食=感覚過敏だからです。(←これ、テストに出ますよ!)

  

 そもそも感覚過敏とは何か。(話すと長いので今回は簡単に)

通常、発達障害のない人の場合は「必要な情報」と「そうでない情報」を無意識に脳が選択し優先順位を付けます。

ところが発達障害がある人は脳機能の問題でそれが難しいのです。

つまり「必要な情報」も「そうでない情報」も全部感じるということです。

 通常の人が感じない味や匂いがしているのに「食べなさい!」と言ったら、それは他人様の感覚を否定していることになりませんか?

大切なことは、本人が納得して自ら食べることです。それまでは、食べられるものを優先的に食べさせてください。

説得や推奨は良いと思いますが、嫌がっているのに叱責したり無理に口に押し込むのは逆効果です。むしろストレスで、病気になる恐れもあります。

(脅しではありません。幼稚園の給食で無理させられて、全治1年の肺炎になりました。)

 

2サクサク派? ねっとり派?

 偏食に気づいたら、以下の基準にしたがって分析してみてください。過敏の原因を特定しましょう。

・何が好きで、何が嫌いか

・どんな舌触りのものを好むか(固い派?柔らか派? サクサク派?ねっとり派?)

・どんな状況下でよく食べるか(あるいは嫌がるか)

 

たとえば私の場合、小さいころから好きだったものは海藻類・きのこ・ご飯。

そのうちあられやおせんべい、果物はみかん・桃が好きになりました。

一方、苦手な食べ物はイモ類やバナナ。食べるとすぐに戻します。

これは、「○サクサク触感 ✖ねっとり」ということになります。

場所による変動は少なかったのですが、やっぱり自分にとって楽しい場所や好きな友達と一緒の時だと食べやすかったです。

 場所や状況の分析が大切なのは、食べ物その物だけでなく雰囲気が感覚過敏に影響するからです。同じ食べ物を食べるのでも、安心できる音や光に包まれて食べる方が良いのです。

したがって、「普段食べられるものが食べられない」とか「いつもは食べないものを食べる」ということが当然起こります。勿論無理は禁物です。

 

3食べ物の出所を教えてください。

 ASD傾向のある人は食べ物に限らず「予測不能なこと(=刺激)」を嫌います。

予測不能なことが起きるということは、予測不能な音や光を処理しなければいけないからです。

でもこの世に生まれたからには、そんなことは言っていられません。

だからこだわりという未来を予測する手がかりを作って頑張ります。

 

食べ物も同じです。「三角食べが出来ない」という問題の裏には、「味の変化に頑張って適応するため、味覚処理の優先順位を決めて食べる」という本人なりの涙ぐましい努力があるのです。

こういう場合は周りの方々がその努力を認めなければいけません。

そして「食べ物がどのように作られているか」、「何でできているか」を説明して不安を減らすことが大切です。

食育や一緒に作るのも効果的だと思います。今は家で過ごす時間が長いので、簡単に作れる物を買ってもいいかもしれません。

 

4まとめ

 偏食の支援で大切なことは、

 ・本人が納得して食べる

 ・感覚過敏を特定する

 ・食べることへの不安を減らす  

               です。